
こんな手間はありませんか
「展示の案内状やチラシを作るのが、大変」
展示が決まると、まず案内状とチラシの準備が始まる。写真を選び、文を考え、配置を何度も直す。
印刷して、宛名を書いて、送る。その作業だけで、何日も制作が止まってしまう。
案内状は、展示の顔です。だからこそ手を抜けず、気がつけば制作より長い時間をかけていることもあります。
苦労して作ったのに、来てくれるのはいつもの顔ぶれ。手間に見合っているのか、分からなくなる。
せっかく作るなら、受け取った人が足を運びたくなる案内にしたい。そう思うほど、悩む時間は長くなります。
ここで、ひとつ考えてみてください。その案内状を見た人は、作品を自分の部屋に飾る姿を思い浮かべられるでしょうか。
手間の多さだけでなく、伝わり方にも悩みの種があるのかもしれません。作品の写真を並べるだけでは、見る人の心は動きにくいからです。
手間をかけても、
伝わらなければ届かない。
あなたの案内状は、作品を見せていますか。それとも、作品のある暮らしを見せていますか。
今の作り方のままだと、どうなるか
案内状やチラシの効果を、全国で調べた調査は見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。
ただ、案内を受け取る人が、ふだん何を見ているかは分かります。総務省の調査です。
ほかのことをしながらスマホなどを使う人は32.4%で、初めてテレビの28.0%を上回りました。人の目は、いつも手元の画面に向いています。
展示に来る人は、大きくは増えていないのです。同じ相手に同じ形の案内を送り続ければ、来る人の顔ぶれは変わりにくくなります。
紙の案内状だけでは、その目に届きにくくなっています。手間をかけても、案内の届き方は思ったより限られているのかもしれません。
しかも、案内状づくりは、毎回ゼロから始まりがちです。作るたびに何日も制作が止まれば、展示の数を増やすことも難しくなります。
案内状の手間を減らすことは、作る時間を守ることでもあります。
新しい人に届かない案内は、作る手間の割に、作品の出会いを増やしてくれません。手間をかけるなら、その手間が新しい人に届く形にしたいところです。
同じ案内を送るほど、
同じ顔ぶれが集まる。
外から見てきた、わたしの感覚

わたしはアート業界の外から来た人間です。だからこそ、不思議に思ったことがあります。
アパレルは、洋服だけを撮った写真で売っていません。モデルが着て、かっこいい姿を撮ります。その姿に憧れて、服が欲しくなるのです。
ところがアートは、作品だけを見せて売ることが多い。外から見ると、それでは伝わりにくいと感じます。
今までのアート業界は、こうした見せ方をほとんどしてこなかったように、外からは見えます。
玄関に飾った姿、カフェに飾った姿、ホテルのロビーに飾った姿。それを見るからこそ、この絵を飾りたいと思うのではないでしょうか。
洋服を着た姿に憧れるように、作品を飾った暮らしに憧れる。そこから、作品を迎えたい気持ちが生まれるのだと思います。
見せ方を工夫し、心を込めて、買う方のことを考えて表現しているか。案内状も、その大切な見せ方の1つです。
作品だけでなく、
飾った姿を見せる。
答え合わせ:案内状に、飾った場面は効くか
この感覚を、数字で確かめようとしました。
けれど、案内状に飾った場面を載せると、来る人がどう変わるのか。それを調べた全国の調査には、たどり着けませんでした。
それでも、作品の写真だけより、飾った場面が1枚あるほうが伝わります。受け取った人が、自分の部屋を思い浮かべやすくなるからです。
会場で作品と出会った瞬間に、心を決める人もいます。案内状で心の準備ができていれば、その瞬間はもっと訪れやすくなるはずです。
「作品だけでは伝わりにくい。飾った姿を見せるべき」という感覚は、今回は確かめられませんでした。案内の見せ方と来場者の数を結ぶ数字が無いからです。
案内状に飾った場面が1枚あれば、受け取った人は会場に来る前から、自分の部屋を思い浮かべます。来る理由が、作品を見ることから、作品を迎えることに変わります。
飾った場面の絵を一度作っておけば、次の展示でも使えます。案内状づくりの手間も、少しずつ軽くなっていきます。
案内状を、作品を見せる紙から、作品のある暮らしを見せる紙へ。それだけで、受け取る人の反応は変わっていくはずです。
飾った場面が1枚あれば、
案内状は招待状になる。
7ARTSで、一緒にできること

先に、正直にお伝えします。この悩みに、7ARTSが答えられるのは一部です。案内状やチラシを作ったり、印刷したりすることは、7ARTSではしていません。
そのうえで、案内の中身を伝わりやすくすることは、一緒にできます。
作品を飾った姿を見せる「飾ってみて」があります。玄関、カフェ、ホテルのロビーなどに飾った姿です(解決策1 飾ってみて)。
7arts.jpには、作家ごとのページがあります。案内状に自分のページの場所を載せておけば、会場に来られない人も、作品を見られます。そこから購入やオファーも届きます。
案内状と自分のページがつながれば、展示の会期が終わったあとも、作品に出会える道が残ります。
飾ってみての絵は、案内状に載せる場面を考えるときのヒントにもなります。
サイトは5か国語で表示できます。海外の知り合いに案内を送るときにも役立ちます(解決策2 外国語表示)。
案内状に何を書き、どの作品を選ぶかは、作家自身が決めるところです。飾った姿という見せ方を、一緒に磨いていきましょう。
案内の中身は、
一緒に磨いていける。
今日、ひとつだけやってみてください

次の展示の案内状に載せる作品を、1点だけ選んでみてください。
1点だけなら、迷う時間も短く済みます。
次に、その作品を飾ってほしい場面を1つ決めます。玄関、カフェ、ホテルのロビー。受け取る人の暮らしに近い場所がおすすめです。
場面が決まったら、その場面に飾った姿を、案内状のいちばん目立つ所に置いてみましょう。
最後に、案内状の端に、自分のページの場所を書き添えましょう。来られない人も、あとから作品に会いに来られます。
飾った場面と自分のページがそろえば、案内状は、作品に会いに行きたくなる1枚に変わります。
作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する
出典
- スマホ・パソコンの使用:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 詳細行動分類による生活時間に関する結果 結果の概要」



