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作家の悩み百選 No.081

売る作業で、作る時間が消えていく

「売るための作業で、作る時間がなくなる」。売る作業と作る時間のつり合いを、数字と外から見てきた感覚で考えます。

明るいアトリエで、描き上げた作品の横にノートパソコンと梱包材が置かれている

こんな悩みはありませんか

「売るための作業で、作る時間がなくなる」

作品の写真を撮り、説明を書き、投稿する。問い合わせに返事をし、値段を考え、梱包して送る。

気がつけば一日が終わり、筆には一度も触れていない。売るための作業は、思った以上に時間を食います。

売らなければ続けられない。けれど、売る作業に追われて、作る時間が細っていく。

売る作業は、どれも大切です。ただ、どれも少しずつ時間がかかり、合わせると驚くほどの時間になります。

ここで、ひとつ考えてみてください。その作業の中に、毎回同じことを繰り返しているものはありませんか。

同じ説明を何度も書く、同じ質問に何度も答える。繰り返しの作業は、まとめて仕組みにできることが多いのです。

同じ作業の繰り返しが、
作る時間を削っている。

あなたは、この1週間で、売る作業と作る作業のどちらに時間を使いましたか。

このまま続けると、どうなるか

作家が売る作業にどれだけ時間を使っているか。全国の調査は見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。

ただ、作ることと売ることを、1人で担っている作家は多いはずです。身をもって感じている方も、多いでしょう。

誰かに売ってもらえる作家は限られます。多くの作家は、作ることと売ることを1人で担っています。

売ってくれる誰かがいない以上、売る作業を減らすのは簡単ではありません。気づけば、作るより売るほうに1日の多くを使っている。そんな日が続くと、作品そのものが減っていきます。

しかも、売る作業には終わりがありません。返事を書き終えても、次の問い合わせや次の投稿が待っています。

売る作業に追われる日が続けば、新しい作品が生まれにくくなります。作品が増えなければ、売るものも減っていきます。

作る時間が減ると、売る力も弱まる。この悪い流れは、気づかないうちに始まっています。

作る手が止まれば、
やがて売る手も止まる。

外から見てきた、わたしの感覚

明るいアトリエの木の机に、梱包の箱と描き上げた作品が並んでいる
売るための作業に囲まれた机(イメージ)

わたしはアート業界の外の人間です。外から見ていて、感じていることがあります。

新しい売り先をひらくのが苦手な作家の方は、多いということです。苦手なのは、責められることではありません。売れていない作家にも、本当に素敵な作品を描く人はたくさんいます。

苦手なことに時間を取られれば、作る時間は削られます。それは、作家にとっても、作品を待つ人にとっても、もったいないことです。

これまでは、ギャラリーや画商が売る作業を担ってきました。ただ、その売り方では、お客さんはギャラリーにつき、作家にはつきにくいのです。

一方で、作家が自分のお客さんを持ち、直接届けられる環境は欠かせないと考えています。売る作業を、すべて人任せにはできません。

だからこそ、苦手な部分を支える仕組みが要ります。作家が売る作業に追われすぎず、作品に向き合える形です。

その苦手な部分を、7ARTSが支えていきたい。わたしは、そう考えています。

7ARTSの試みは、そのためにあります。新しい市場に作品を届ける施策を、作家のみなさんと一緒に、どんどん進めていきます。

苦手な作業は、
仕組みで軽くする。

数字で答え合わせ:見る人は、1日4時間あまり画面の前に

では、作品を見る人は、ふだんどこにいるのでしょうか。総務省の調査で確かめます。

スマホやパソコンを使った人は、1日のうちで65.0%、使った人の平均は4時間29分でした。

見る人の多くは、1日の長い時間を画面の前で過ごしています。作家が毎日売り込まなくても、画面の中に作品の居場所があれば、出会いは起こり得ます。

画面の中に作品があれば、夜中でも、休みの日でも、誰かが作品を見つけてくれます。作家が眠っている間に、作品のほうが人と出会うのです。

その瞬間は、作家が売り込んでいる時間に起きるとは限りません。夜中でも、休みの日でも、作品が見られる場所があれば起こります。

「売る作業は人任せにできない。ただ、苦手な部分は支えられる」という感覚は、一部当たりです。見る人が長く画面の前にいることは、数字で確かめられました。ただ、出会いの場所を整えれば作業が減る、とまでは数字で言えません。

作品のページが昼も夜も作品を見せてくれれば、あなたは筆を握る時間を取り戻せます。売る作業を減らした分だけ、新しい作品が生まれます。

売り場が働く間に、
あなたは作品に向き合う。

7ARTSで、一緒にできること

明るいホテルのロビーの白い壁に飾られた作品の前を、人がゆっくり歩いていく
作品が、売り場で見られ続ける(イメージ)

7ARTSは、売る作業の一部を、仕組みで軽くできるようにしています。

7arts.jpには、作家ごとのページがあります。作品を一度載せておけば、見た人がそのまま購入やオファーを申し込めます。同じ説明を、何度も書き直す必要はありません。

オファーは9種類あり、作家が「受けられる」と選んだものだけが届きます。望まない依頼に、返事をする時間が減ります。

値段に迷うときは、値段の目安を出す道具が使えます。値段を考える時間を、短くできます。

作品を部屋やお店に飾った姿を見せる「飾ってみて」もあります。飾った写真を一から撮らなくても、買う人に伝わります(解決策1 飾ってみて)。

サイトは5か国語で表示できます。海外の人への説明を、自分で訳す手間も減らせます(解決策2 外国語表示)。

ただ、どの作品を載せ、どんな言葉を添えるかは、作家自身が決めるところです。そこに使う時間は、売る作業ではなく、作品を届ける準備です。

仕組みで軽くできる作業が増えれば、作家は作品に向き合う時間を取り戻せます。

繰り返しは仕組みに。
言葉はあなたが選ぶ。

今日、ひとつだけやってみてください

今日、作家がやることの流れの表。この1週間の売る作業を書き出す、繰り返している作業に印を付ける、そのうち1つを仕組みに移す
今日、作家がやること

この1週間で、売るために使った作業を書き出してみてください。写真、説明、返事、値段、梱包。思いつくまま並べてかまいません。

次に、その中で毎回同じことを繰り返している作業に、印を付けます。

どれが繰り返しか迷ったら、この1か月で何度もした作業を探してみてください。

最後に、印を付けた作業を1つだけ選び、仕組みに移してみましょう。作品の説明を、自分のページにまとめて載せる、などです。

繰り返しが1つ減るたびに、筆を握る時間が戻ってきます。

作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する

出典

  • スマホ・パソコンの使用:総務省統計局「令和3年社会生活基本調査 詳細行動分類による生活時間に関する結果 結果の概要」