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作家の悩み百選 No.050

梱包と送料が、大変すぎる

「作品を発送するときの梱包や送料が大変」。売れるほど重くなる発送の手間を、先に決めておくことで軽くする考え方です。

明るいアトリエの作業台で、描き上げた作品を箱に収める作家の手元

こんな悩みはありませんか

「作品を発送するときの梱包や送料が大変」

作品が売れた。うれしいはずなのに、そのあとの発送を考えると、気が重くなる。

壊れないように、どう包めばいいのか。どの送り方なら安全で、いくらかかるのか。毎回調べるうちに、半日が過ぎてしまう。

大きな作品や額に入った作品は、なおさらです。送料が思ったより高くて、手元に残るお金が減ることもあります。

作品を届けるところまでが、作家の仕事。そう分かっていても、毎回の発送は気の重い作業です。

ここで、ひとつ考えてみてください。発送のたびに、同じことを一から考えていませんか。

毎回迷うのは、手順が決まっていないからかもしれません。

毎回の迷いは、
決めていないことから生まれる。

あなたは、売れたあとのことまで、準備できていますか。

毎回その場で考えると、どうなるか

作家が発送にどれくらい時間を使っているか。全国の調査は見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。

ただ、荷物を送ること自体が、とても身近になったことは数字で分かります。

国土交通省によると、宅配便の取扱個数は、2024年度に約50億個でした。ネットで買う人が増え、荷物は毎日の暮らしの一部になっています。

取り扱いのない作家は、自分で売り、自分で送ることになります。

買う人は、荷物が届くことに慣れています。その分、届いた箱の中身の丁寧さが、作家の印象を左右します。

2025年10月の宅配便の再配達率は約8.3%でした。届け方の手間は、送る側にも受け取る側にもかかっています。

送り方を毎回一から考えていると、作品が売れるほど手間が増えます。送料を値段にどう入れるかを決めていないと、売れても手元にお金が残りにくくなります。

発送の手間に追われると、作る時間が削られます。売れることがうれしいのに、売れるほど大変になる。それでは長く続けられません。

発送の悩みは、作品が売れたあとに初めて気づくことが多いものです。だからこそ、売れる前に決めておく意味があります。

売れるほど重くなる
仕組みは、変えられる。

作家の方から、よく聞く場面

明るい木の机の上で、色あざやかな作品を薄紙で包む手元と、そばに置かれた箱
作品を、最後まで丁寧に届ける(イメージ)

作家の方から、こんな話を聞くことがあります。

初めて遠くの人に作品が売れた。うれしくて、家にあった段ボールと新聞紙で、急いで包んで送った。

届いた作品は無事だった。けれど、買った人から「箱を開けたとき、少し残念だった」と言われた、という話です。

作品を受け取った人は、箱を開けた瞬間から、作品と出会います。丁寧に包まれた作品は、それだけで作家への信頼につながります。

箱の中で作品が動かないように整えること。包んだ作品に、ひとこと添えた手紙を入れること。どれも小さな工夫ですが、受け取る人の気持ちは大きく変わります。

見せ方を工夫し、心を込めて、買う方のことを考えて表現しているか。わたしは、作家の方にそこに気づいてほしいと考えています。届け方も、その見せ方の一つと考えてみてください。

梱包は、面倒な作業ではなく、作品を最後まで届ける表現の一部。そう考えると、手順を決めておく意味が見えてきます。

手順が決まっていれば、急いで包む必要もなくなります。落ち着いて、丁寧に送り出せるのです。

届け方まで、
作品の見せ方。

答え合わせ:届け方は、見せ方になるか

この見方を、数字で確かめようとしました。

けれど、梱包の丁寧さと、買った人の満足を結ぶ全国の調査には、たどり着けませんでした。

それでも、作品を待っていた人にとって、届いた日は特別な日です。箱を開けるところから、その思い出は始まっています。

贈り物として買われた作品は、箱のまま、誰かの手に渡ることもあります。そのとき、丁寧な梱包は、贈る人の気持ちまで支えます。

「届け方も作品の見せ方の一つ」という見方は、今回は確かめられませんでした。梱包と満足の関係を示す数字が無いからです。

発送の手順を一度決めてしまえば、次からは迷わずに送れます。浮いた時間は、作品に向き合う時間に戻ってきます。

梱包の手順を決めることは、手間を減らすだけでなく、作品の印象を守ることでもあります。

丁寧に届いた作品は、買った人の部屋で長く大切にされます。その人が、また次の作品を選んでくれる日も来るかもしれません。

一度決めれば、
次からは迷わない。

7ARTSで、一緒にできること

明るい玄関の白い壁に掛けられた色あざやかな作品と、足元に置かれた開いた箱
届いた作品が、新しい場所に飾られる(イメージ)

正直にお伝えします。この悩みに、7ARTSはまだ答えを持っていません。梱包や発送を代わりに行う仕組みは、7ARTSにはありません。

そのかわり、作家が今日から決めておけることを書いておきます。

  • よく作る大きさごとに、使う箱と包み方を決める
  • よく使う送り方を2つに絞り、料金を一度調べておく
  • 送料を作品の値段に入れるのか、別にするのかを決める
  • 割れ物や大きな作品は、運送会社に梱包の相談ができるかを調べる

送り方や料金、補償の範囲は、運送会社によって変わります。大きな作品や壊れやすい作品は、美術品を扱う運送会社に相談するのも一つの方法です。

送料を値段にどう入れるかで、お金の扱いが変わることもあります。迷うときは、税理士などの専門家に相談してください。

決めた手順は、一度で完成させなくてかまいません。送るたびに気づいたことを書き足せば、自分だけの発送の手引きになります。

送料の扱いは、作品の値段の付け方ともつながっています。値段の付け方に迷うときは、7ARTSの値段の目安を出す道具も参考になります。

決めておけば、
売れた日を素直に喜べる。

今日、ひとつだけやってみてください

今日、作家がやることの流れの表。よく作る大きさを1つ選ぶ、箱と包み方を決めてメモする、送り方と料金を2つ調べる
今日、作家がやること

いちばんよく作る大きさの作品を、1つ思い浮かべてください。

その大きさの作品に使う箱と、包む順番を決めて、メモに書きます。写真を撮っておくと、次に包むときの見本になります。

次に、よく使う送り方を2つ選び、料金を調べてメモに足します。

箱や包む材料は、よく作る大きさの分だけ、先にそろえておくのも一つの方法です。買う人とやり取りするときは、送料の扱いも最初に伝えておきましょう。

メモと写真がそろえば、急に作品が売れた日も、慌てずに送り出せます。

1枚のメモがあれば、次の発送は、迷う時間ではなく、作品を送り出す時間に変わります。

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出典

  • 宅配便:国土交通省「令和6年度宅配便・メール便取扱実績」(同省 報道発表 2025年12月26日より)