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作家の悩み百選 No.019

ギャラリーに、どう声をかけるか

「ギャラリーにどう声をかければいいか分からない」。ギャラリーの数を数字で見て、声をかける前に整えておくことを考えます。

明るい画廊の白い壁に、色のある作品が等間隔に並んでいる

こんな悩みはありませんか

「ギャラリーにどう声をかければいいか分からない」

扱ってほしいギャラリーはある。けれど、何を送ればいいのか、いつ行けばいいのか分からない。

メールの下書きを書いては消し、気づけば何か月も過ぎている。断られるのが怖くて、送る手前で止まってしまう。

作品には自信があるのに、声をかける一歩だけが踏み出せない。一度断られた経験があると、次の一通はさらに重くなります。

ここで、ひとつ考えてみてください。ギャラリーの人は、あなたの作品をどこで見られますか。

声をかけられた側は、まず作品を見たいはずです。見せる場所が整っていなければ、どんな言葉も伝わりにくくなります。

言葉より先に、
作品を見られる場所を。

あなたは、声をかける前の準備ができていますか。

準備のないまま声をかけると、どうなるか

調べたことを、先にお伝えします。ギャラリーに届く作家からの連絡の数は、調べても分かりませんでした。

取り扱いが決まる割合を調べた全国の調査も、見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。

ただ、どのギャラリーも、扱える作家の数には限りがあります。1年に開ける展示の数が、決まっているからです。

ギャラリーにとっても、扱う作家を選ぶ目は、自然と慎重になります。1人の作家を扱うことは、その作家と長く付き合う約束でもあるからです。

だからこそ、最初の一通で、作品の芯が伝わるかどうかが大切になります。

地方で制作している作家にとっては、ギャラリーに足を運ぶだけでも大きな負担になります。

ギャラリーには、作家からの連絡が数多く届いているかもしれません。その中で目に留まるには、短い言葉で作品が伝わることが欠かせません。

何を送ればいいか分からないまま、長い文章や大量の写真を送ってしまう。それでは、相手も読むのに困ってしまいます。

準備のないまま声をかけ、うまくいかないと、次の一通を送る気力まで失ってしまいます。

断られるのが怖いのは、作品を大切に思っているからこそです。その気持ちを、準備の力に変えていきましょう。

準備のない一通は、
次の一通まで遠ざける。

外から見てきた、わたしの感覚

明るい画廊の入口から、白い壁に並ぶ作品が見えている
ギャラリーは、作品を大切にしてきた場所(イメージ)

わたしはアート業界の外から来た人間です。だから、ギャラリーや画商のみなさんを、外から見てきました。

ギャラリーは、作家の敵ではありません。作品を大切にし、お客さんとの関係を長く育ててきた人たちです。

わたしは、業界のみんなで一緒にアートを盛り上げたいと考えています。作家も、ギャラリーも、作品を買う人も、誰も嫌な思いをしない形が一番です。

ただ、外から見て感じることもあります。ギャラリーや画商の数は限られていて、見られる作家の数も限られています。

だから、全員が扱ってもらえるわけではありません。声をかけて断られても、それは作品の否定とは限らないのです。

新しい作家との出会いは、ギャラリーにとっても大切なはずです。作家からの一通が、その入口になることもあります。

作家とギャラリーが良い関係を結べば、作品を買う人にとっても良い出会いが増えます。三方が喜べる形が、わたしの目指すところです。

ギャラリーは敵ではない。
一緒に業界を盛り上げる人。

数字で答え合わせ:1か所に、作家は約11人

「ギャラリーの数は限られている」という感覚を、数字で確かめます。

作家の数と画廊・ギャラリーの数のグラフ。作家47,320人、画廊・ギャラリー約4,300か所、1か所あたり作家約11人

美術の作家は、全国に47,320人(2020年)。全国の画廊・ギャラリーは、7ARTSが数えると約4,300か所(2026年10月)です。

単純に割ると、画廊・ギャラリー1か所あたり、作家は約11人です。1か所のギャラリーが1年に展示できる作家には、限りがあります。

この感覚は、当たりでした。断られることがあるのは、ある意味で自然なことです。

だからこそ、声をかける先は、自分の作品に合うギャラリーを選ぶ。そして、作品を見てもらえる場所を、ギャラリーとは別にも持っておく。

声をかける先を選ぶときは、そのギャラリーが扱う作家や作品の雰囲気を見ておきましょう。合う先に送った一通は、読まれやすくなります。

1か所に断られても、約4,300か所の中には、あなたの作品に合う先があるかもしれません。

見てもらえる場所があれば、声をかけるときに「ここで作品を見てください」と言えます。断られても、作品の居場所は残ります。

断られても、
作品の居場所は残しておく。

7ARTSで、一緒にできること

明るい木の机の上で、作品の写真を並べて手紙を書く作家の手元
声をかける前の準備を整える(イメージ)

7ARTSは、ギャラリーに声をかける前の準備を、作家のみなさんと一緒に整えています。

7arts.jpには、作家ごとのページがあります。作品と経歴をまとめておけば、そこが作品を見てもらう入口になります。声をかけるときに、ページの住所を添えるだけで伝わります。

ギャラリーの人は、ページを開けば、作品の一覧と作家の考えをまとめて見られます。メールに写真を何枚も付けなくても済みます。

作品には、作品証明書を付けられます。一点ずつ、作品の確かな記録が残ります。

サイトは5か国語で表示できます。日本で制作を続けながら、海外の人にも作品を見てもらえます(解決策2 外国語表示)。

作品を部屋やお店に飾った姿を見せる仕組みもあります(解決策1 飾ってみて)。

福岡のギャラリーでは、通りから見える店先で作品を紹介しています。作品が人の目に触れる経験を、1つ重ねられます。展示の経験は、声をかけるときの3行にも書き添えられます。

ただ、どのギャラリーに声をかけるか、どんな言葉で伝えるかは、作家自身が決めるところです。

見てもらう入口を整えてから、
一通を送る。

今日、ひとつだけやってみてください

今日、作家がやることの流れの表。声をかけたいギャラリーを1軒選ぶ、作品を説明する3行を書く、作品ページの住所を添えて下書きを作る
今日、作家がやること

声をかけたいギャラリーを、1軒だけ選んでみてください。そこで扱っている作家の作品を見て、自分の作品と合うかを確かめます。

次に、自分の作品を3行で説明してみてください。何を、どんな思いで作っているのか。短いほど、読んでもらいやすくなります。

最後に、その3行に作品ページの住所を添えて、一通の下書きを作ります。送る前の準備が整えば、声をかける怖さは小さくなります。

下書きができたら、1日置いてから読み直してみてください。落ち着いて読めば、伝えたいことが短くまとまっているか分かります。

作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する

出典

  • アートフェア東京の来場者:アートフェア東京の発表(2019年・2024年)、報道(2026年)
  • ギャラリーの場所(66%が関東・うち59%が東京):文化庁「The Japanese Art Market 2024/2025」
  • 作家の数:文化庁資料(2020年)/画廊・ギャラリーの数:7ARTS調べ(2026年10月・公開情報から集計。古美術・骨董店、貸しギャラリー、アートレンタルなどは含まない)