
こんな不安はありませんか
「生成AIに仕事を取られるのではと不安」
言葉を入れるだけで、数秒で絵ができあがる。画面に並ぶ画像を見て、何日もかけて描く自分の手が、急に小さく見えてしまう。
画像の出来ばえに、思わず見入ってしまう自分もいる。その分だけ、胸の中の不安はふくらんでいく。
SNSでも、似た絵柄の画像が次々に流れてくる。自分が描いてきた道が、急に揺らいで見える日もある。
依頼の仕事をしている作家ほど、この不安は大きいかもしれません。「それならAIでいい」と言われる日が来るのではと、考えてしまうからです。
ここで、ひとつ考えてみてください。取られるのは、あなたの仕事のどの部分でしょうか。
画像をつくる仕事と、手でつくった1点ものを届ける仕事。この2つは、似ているようで別のものです。
不安は、分けると
小さくなる。
あなたの不安は、どちらの仕事についての不安ですか。
不安のまま立ち止まると、どうなるか
調べたことを、先にお伝えします。生成AIで作家の仕事がどれだけ減ったかを調べた、全国の調査は見つかりませんでした。数字が無いので、ここでは作りません。
数字の無い不安は、実際よりも大きく見えるものです。何が起きているか分からないまま、最悪の場面だけを想像してしまうからです。
依頼の打ち合わせで、参考として画像を見せられることも増えたかもしれません。そのたびに、自分の役目は何なのかと考えてしまう。
周りの声も、不安をあおります。「もう手で描く時代ではない」といった言葉を目にするたびに、筆を持つ手が重くなる。
不安が大きくなると、新しい作品に手が伸びなくなります。「どうせ」と思いながら描く作品は、作家自身の心も弱らせていきます。
同じ不安を持つ作家どうしで話すと、少しは楽になります。けれど、不安を言い合うだけでは、次の一歩は見えてきません。
立ち止まっている間にも、時間は過ぎていきます。発表の準備を先延ばしにすれば、作品が人の目に触れる機会も減っていきます。
不安そのものより、不安で手が止まることのほうが、作家にとって大きな損失になりかねません。
数字の無い不安に、
筆を止めさせない。
外から見てきた、わたしの感覚

わたしは、50歳を過ぎて初めてアートを買いました。心を動かしたのは、実物の作品でした。
作品の前に立ったとき、原画の力を思い知らされました。それまでアートにそれほど興味のなかったわたしが、一目惚れで買うと決めたのです。
あのとき心を決めたのは、画面の画像ではありませんでした。作家が手でつくった、目の前の原画そのものだったのです。
売れていない作家の中にも、本当に素敵な作品を描く人はたくさんいます。原画の力は、まだ新しい市場に届いていないだけだと、わたしは感じています。
そう考えると、画像がどれだけ増えても、本物と向き合う時間は、別の価値として残るのかもしれません。
画面の中に画像があふれるほど、実物に出会ったときの驚きは大きくなる。そんな見方もできるのではないでしょうか。
作家の方からも、この不安はよく聞きます。だからこそ、買う人が何に心を動かされているのかを、数字で確かめてみたいのです。
欲しかったのは、
画像ではなく原画。
数字で答え合わせ:つくった人を、大切にする人がいる
この感覚を、数字で確かめます。文化庁の調査で、ふだん著作権を気にかけているかを聞いています。
著作権を意識していると答えた人は、39.8%でした。「好きなクリエーターを応援するために、著作権を大切にしている」という人も、12.9%います。
つくった人を大切にしたい、という気持ちを持つ人は、確かにいます。作品の向こうにいる作家を見ている人たちです。
「本物と向き合う時間は残る」という感覚は、一部当たりです。つくった人を応援したい人がいることは、数字から読み取れます。ただ、生成AIが作家の仕事にどう影響するかは、この数字では分かりません。
たとえば、作品の横に、下描きや途中の写真が添えてあったら。見る人は、作品ができるまでの時間ごと受け取れます。
買う人は、作品と一緒に、作家の時間や思いも受け取っています。その部分は、画像を何枚並べても代わりにはなりません。
依頼の仕事の中には、形が変わっていくものもあるかもしれません。それでも、実物の作品を届ける道は、作家にしかつくれません。その道を広げておくことが、不安へのいちばん確かな備えになります。
手でつくった1点を、
届ける道を太く。
7ARTSで、一緒にできること

先に、正直にお伝えします。この悩みに、7ARTSはまだ答えを持っていません。生成AIの影響を見通す力も、それを防ぐ仕組みも、7ARTSにはないからです。
生成AIとの付き合い方は、作家ごとに答えが違います。だからこそ、自分の手でつくった作品をどう残し、どう伝えるかを考えておきたいのです。
7ARTSには作品証明書があり、作品の確かな記録を残せます。ただ、それで不安がすべて消えるわけではありません。
作家が今日からできることもあります。制作の途中の様子を、写真で残しておくことです。下描き、途中、完成。その記録は、あなたが手でつくった証になります。
記録を残しておけば、作品について聞かれたときも、自分の言葉で説明しやすくなります。
作品が無断で学習に使われる心配や、似た画像が出回ったときの対応。著作権に関わることは、弁護士などの専門家に相談してください。ここで言い切れることはありません。
実物の価値は、
記録が支えてくれる。
今日、ひとつだけやってみてください

次につくる作品を、1点だけ決めてください。
その作品の下描き、途中、完成の3つの場面を、写真に撮ります。手元や道具が写っていてもかまいません。
撮った3枚は、作品と一緒に残しておいてください。つくる過程を残すことが、手でつくった作品の何よりの説明になります。
最初は、スマートフォンで撮るだけで十分です。撮る場所と明るさをそろえておくと、あとで並べたときに見比べやすくなります。
撮った写真は、作品を紹介するときにも使えます。途中の1枚を見た人は、完成した作品をより深く味わえるようになります。
不安は、すぐには消えないかもしれません。それでも、今日撮った1枚から、あなたの作品の物語は確かに積み上がっていきます。
作品と新しい人が出会う場所を、一緒につくりませんか。7ARTSに作家として登録する
出典
- 鑑賞の状況:文化庁「文化に関する世論調査」報告書(2024年3月・全国18歳以上24,996人)



